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アレ系 「クナド国記」クリアv(`∀´v) [アレ系]

メーカーはPurple softwareです。

久しぶりのパープルソフトウェアです。
2021年12月の年末、これといってプレイするゲームが無かったので
何か無いかなと思って偶然目に付いたので、軽い気持ちで予約購入ボタンを押しました。

前回プレイした「リアライブ」が うーん・・・という印象だったので、今作もあまり期待していなかったものの
ある程度のクォリティのあるゲームは出してくるとは思っていました。

正月休みで積んでいたゲームを終わらせて、やっと始めたのが休みの最終日でしたが
もっと早くプレイしておけば良かったですね(;´Д`A

うん、そのくらい、とても濃密な時間を過ごすことが出来ましたv(`∀´v)

まぁまずはOPムービーでも。


OPムービーを初めて見た時の印象は、メロディラインは綺麗だけど、歌詞がゴチャゴチャしているなという
感じだったのだけど、ゲームを進めていくと、物語中の重要なテーマなんかが盛り込まれていて
きっちり作ってあるなという感想に変わりましたねv(`∀´v)

ゲームをプレイすることで、さらに好きになりましたよ( ´∀`)q


■ここが良かった!■
☆よくある「なろう系」かと思いきや、重厚なシナリオと、そのボリュームにビックリしました。
☆世界観をとても大切にしていて、丁寧に作り込んでいるのが好印象です。
☆物理的な力ではなく、「言霊」という概念が世界を変化させるというシナリオがとても良かったです。
☆双子編の物語がシンプルで後味良く気持ち良かったですv(`∀´v)
☆春姫のCVの人は、声優ではなく「春姫」になっていましたね。
☆卑語は御珍珍とオニャンコだけですが、無修正でした。
☆OP曲だけでも良いのに、各場面のいいところでアレンジが流れたりと、音楽も印象に残っています。

■ここがイマイチ■
★途中下車方式の個別シナリオ分岐のため、初期に攻略したヒロインの物語が相対的に弱くなるのは残念。
★シナリオボリュームはあるのに、肝心なところが描き切れていないように感じた。
★春姫編のシナリオ展開だけは不満が残った。(春姫編とトゥルーエンドは分けるか、しっかり書いてほしい)
★謎のまま残った疑問点がいくつかあったのでモヤモヤしています。


ゲームのあらすじを読んだ時点では最近よくある「なろう系」みたいなチープなものだと考えていました。

ほら最近よくあるじゃない、周囲が知らない未知の知識を教えて国を発展させていくようなやつ。
私もゲームプレイ前は1000年前の知識を伝えて、改革、発展させていくものだと考えていました。

内容的には半分正解で、じゃあもう半分は不正解というとそういうわけではなく、
プラスアルファーという感じです。その要素が「言霊」と敵対的存在の「鉄鬼」です。

100日前の決戦に勝利したとあったので、もう戦闘は無いのかなと思っていたのだけど
実際にはそんなことはなく、今でも小さな被害は出ており、それらを掃討する八剣と呼ばれる
戦闘の専門職が防衛や統治を担う世界観でした。

その中でもひときわ 異色なのが「言霊使い」と呼ばれる能力を持つ者で、命令形の口調で放った言葉で
世界に干渉して不思議な現象を発生させることが出来るというものでした。

雷の力などを使って物理的に鉄鬼を破壊するのではなくて、例えば「我が拳は鉄をも砕く」と宣言すると
言霊によって破壊されるという結果が先に来て、現象が発現するという感じです。

あれですね、フェイトのランサーのゲイボルグが回避不能の一撃を放つようなものです。

言霊は自分に「加速」を掛けて超人的な挙動を取ったりと便利だけど、一方で発言ひとつで
相手を即死させてしまったりと会話に気を付ける必要のある能力者として描かれています。

その言霊の力を主人公とメインヒロインである春姫が扱うことで物語が展開します。

ここで面白いのが言霊は万能な力ではなくて、自分の発言を信じられなければ効果が発揮されないし、
また何でもかんでも言霊で解決するような物語展開になっていない点が面白かったです。

特に護衛役の女の子の話では新しい世代の英雄として歩み始めることになるのだけど
結局は変わりたいという気持ちが後押しして、それを助けるために言霊が補助として使われたりと、
能力者バトルではあるのだけど、ちゃんと心も描いている点が良かったですね。

双子編はあまりビジュアル的には興味なかったのだけど、始まってすぐに好きになりましたね( ´∀`)
自分でもこの手平返しの速さには驚いてしまいましたよ汗

護衛の子の話は心の強さ、変化を描いた感じだったけれど、双子編では物理的な力で
強大な敵を打倒していく物語になっていて、話がとてもシンプルで分かりやすく、
エンディングも新しい未来への希望を描いた気持ちのいいものでした。

成長著しく、近い未来に春姫を超えて、強大な敵を打倒していくだろうとは思わせていたけれど
最後のルートの春姫編でその一片を見て、ああ、これはなるほど、本当に近い未来に
「物理的に打倒」できそうだなと感じましたね( p´∀`)q

春姫編はこの物語の総まとめになっていて、言霊使いが至る極地と、
その限界点が描かれていて興味深かったですね。

言霊使いが行った禁忌に驚いたし、彼女ならそんなことが可能であると納得するまで、
これまでのシナリオが この世界観を積み上げてきていたしね。
最後の最後まで、いつもの調子のYOUの存在も良かったです。

あと春姫役のCVの人、名前は知っていて、これまでも何度かお世話にはなっていたのだけど
今作において初めて「役が声優を凌駕」しましたねv(`∀´v)

「秋野花さんが演じる春姫」ではなく、完全に「春姫」でしたねコレは( p´∀`)q

と、ここまではベタ褒めだったんだけど、モヤっとする事がいくつかありました。

春姫編がトゥルーエンド扱いになるのは もちろんいいのだけど、春姫個人というよりも
春姫の秘密や言霊使いについてに物語が寄りすぎていて、最終エンディング後に

「あれ? 春姫は派生ないの?」って違う意味で驚いてしまいました(;´Д`A

今作のシナリオは途中下車方式で、「鉄鬼の真相に迫る」という大筋の物語があり、
そこからヒロイン別に個別派生ルートに分岐し、彼女ら中心のエンディングを迎えたりするのだけど
春姫にはその辺が無かったのがひじょうに残念でした。残念というか画竜点睛を欠く感じですね(;´Д`)

そう、トゥルーエンドが、春姫と夏姫を足して二で割ったような感じなっているのが不満なのです。

ずっと存在感を出してきてやっと攻略できると、やっと幸せに出来ると思っていたのに
なんだか釈然としないものが残りましたね。何となくシナリオが欠落している気がします。

シナリオライターが上手くまとめられなかったのか、締め切りの問題なのか、予算が足りなかったのか、
なんとなくそんな感じで明らかに春姫編は「シナリオが足りない」と感じました。

他、鉄鬼が人間を襲う理由は明らかになるのだけど、鉄鬼が誕生した経緯がいまいち分かりませんでした。
もしかして人類は地球に嫌われたのでしょうかね?(;´Д`)ハァハァ

あと、作中で鉄鬼が発生した事と、人類に異能力が発現したことが関連付けされた推測が
なされていたけれど、この辺も説明が無かった気がしました。読み飛ばしてはいないはずなんだけど
アレシーンで重要な話がされていたとしたら、私が見逃しているかも(;´Д`A

この辺りが問題は解決してハッピーエンドは迎えたけれど、モヤっとしたところです。


■まとめ■
1000年後の未来は文明が退化していて、能力者だらけの世界でしたという始まりで、
最近 流行の建国・発展型のなろう系物語かなと思って シナリオに全く期待していなかったのだけど、
実際にゲームを始めてみたら、とても重厚に作られていてシナリオボリュームに圧倒されてました。

それらを支えているのが世界観で、とても丁寧に背景と音楽を作り込まれていたのも好印象です。

メインの3人ヒロインの内、一人は個を否定された時代から新しい時代への象徴として、
双子は物理的に打倒していく可能性を示し、最後は言霊使いとしての極地、限界点を描いた物語で
ひじょうに面白かったです。時間を忘れてプレイしたのは久々です。

2021年の中でも、「魔法少女消耗戦線(感想記事)」と並んで、屈指のシナリオゲーと言えるでしょうv(`∀´v)

とはいえ不満点も無かったわけではなく、トゥルーエンドの尺の足りなさは気になりました。
結果的に問題が解決して、新しい時代がやってくる芽吹きは感じるのだけど
あともう少し! 足りなかったのが、ひじょうに惜しかったです。


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