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アレ系 「黄昏のシンセミア」クリアーq('-'* [アレ系]

メーカーはあっぷりけです。

前作、コンチェルトノートと同様、とっても面白かったですv(`∀´v)

「大・絶・賛!」と讃えたいところなのだけど、フルコンプ後も どうしてもハッキリしない部分があって、
自分で納得できるように脳内補完を繰り返しているうちに…頭痛がしてきましたq(`∀´;q)

ちょっと説明不足というか、もう少し設定をシンプルに出来なかったのかと残念です。

あと、今回はネタバレしています。クリアしてもよく分かっていない部分があるので
どれを隠して、これをここまで書くというのが判断つかないのですよ〆('-';

■ここが良かった■
☆天女の羽衣伝説、不老不死の薬、正体不明の敵…色々な要素が詰まっていて面白いです。
☆文書力が凄くて、分かっていても画面の中に引き込まれそうになります。
☆妹との距離感が最高ですねv(`∀´v)
☆主人公の"紳士"ぶりには頭が下がりますね( ´∀`)y-~~
☆相変わらず、音楽も最高ですv(`∀´v)

■ここがイマイチ■
★脳内補完しないとダメなので、プレイ後にスッキリしない。
★天女の扱いが不遇すぎる。


今作は主人公と妹さくやの兄妹を中心とした話で、夏休みに亡くなった母親の実家に
戻ることから始まります。メインになるのは村に伝わる天女伝説で、メインヒロイン4人は
それに絡めた話になっていますd('-'*

このゲームには昔話になっている天女の羽衣伝説をモチーフとしていて、
そこから不老不死の薬が出たり、正体不明の危険な相手と遭遇したりと
ひじょうに変化に富んで、さらに奥行きのある物語になっていますね( p´∀`)q

その一つ一つは断片的なもので、各ヒロインの攻略途中で少しずつ謎が解けるようになっていて
最後にそれが一本に繋がるようになっています。こういうタイプのゲームでいつも思うのだけど
今作はこの次から次へと繋がる謎部分と、その解答が作中で見事に散りばめられていて
主人公の推論とともに謎が明らかになっていく過程がもの凄く面白かったですv(`∀´v)

物語の展開と主人公の推論からプレイヤー側が考えさせられて
その先や謎の解答を予想して、それが正解だったりすると本当に楽しいんですよね。

個人的に一番、ビックリしたシーンは夜に銀子さんが子狐を抱いているシーンでしょうか。
青い布を見た時、当然、銀子さんが普通とは違う存在だったとは予想していても
その姿は衝撃的でした(;´Д`)ハァハァ

てか銀子さん、このゲームのMVPだと思うんです。
シリアス面ではもちろんの事、主人公と銀子さんのボケが緊張状態の
プレイヤーの心を落ち着かせて「ほっ」と一息つかせてくれます。

このゲームのシナリオを書いてるライターの文章力がもの凄くて、
コンチェルトノートをプレイ中の時にも思ったのだけど、読みやすくて分かりやすい文章は
スーっと頭に溶けるように入ってきて「いつの間にか作中に入り込んでいる」かのような
イキイキとした場面を描いていますね(;´Д`)ハァハァ

これは小説にハマって、ものすごく集中して読んでる時と似てるね。
本を、文字を読んでるのだけど、読者の私は文字を読んでいる意識は無く、
そこには周囲の雑音なんかは無く、ただただ「場面が再生されている」という感じで。

外から文字で読んで認識するのではなくて、中に入って傍で観ているかのような感覚。

それくらいゲーム世界への導入感が凄いために、ピンチになった時の描写なんか凄いですよ。
息が詰まる詰まる(;´Д`)ハァハァハァ

手の痺れ、逃げ回っている時の無力感と絶望感。そして腐敗した肉体に手を突っ込んだ時の
嫌な感触までもリアルに伝わってきました(;´Д`)ハァハァ

一方でそんなグロっぽい描写だけが得意なのではなく、日常の幼馴染達との
掛け合いがとっても面白くて何度も噴出しましたv(`∀´v)

銀子さんの残念な美人っぷりに魅了され続けた私だけど、いろはも良いですよね( ´∀`)q
いろはのような幼馴染、本当に欲しいですよq(`∀´q)
…おっと、今回もたっぷり ゆかり教育されちゃったぜ( ´∀`)y-~~

そして日常での掛け合いと言えば、やっぱり妹さくやとの距離感がハンパないですね。
色々と面白い兄妹の会話ネタはたくさんあるのだけど抜粋してこんなのが。


【孝介】
「どうしてノックしただけで、笑われないといけないんだ…」

【さくや】
「さあ? 自分の胸に聞いてみたらどうです?」

【孝介】
「聞くならお前の胸にしたいなぁ」

【さくや】
「まるで打てば響くかのようなセクハラ言動。
兄さんもだんだん調子が戻ってきて、いつ塀の中に入るのか心配になってきます」

【孝介】
「こんなの、さくやにしか言わないから大丈夫だ」


こんな感じのノリが随所で展開して、これは一般的な兄妹という距離感よりは近すぎる言動ですな。
また主人公の「紳士」ぶりは妹だけには留まらず、銀子さん相手にも…

「恋人のミスは二人のミス!! さくやがもし
『ゆうべはおたのしみでしたね』なんて言おうものなら、俺は堂々と答えます。」

「姪っ子はきっと可愛いぞ……と」



OHPの御奈神村報で、主人公の変態紳士ぶりが垣間見えてたのだけど、
まさか本編中でもそのまんまのノリで驚きました\(^o^)/
もちろん、いい意味で面白いです。もっとやれって感じでw

あと 細かいのが表情変化で、1ワード中に喋りの途中で
表情変化させたりして点も良いですね。セリフ毎に立ち絵を動かすのが普通だと思うけど
今作はセリフ中にスッと不機嫌そうな表情に変わって続きを言ったりするのが新鮮でした。

エンディング関係では各メインヒロインで一応の完結はしてるのだけど
根本的な解決としてはやはり筆頭ヒロインのさくや編を最後までプレイですね('-'*

他、サブヒロイン達も攻略できるのだけど、話はやっぱり短いですね。
でも美里さんあたりは普通にアリだと思う話で良かったですv(`∀´v)
沙智子は家族のつながりをサブヒロインルートで確認する意味で良いですね。

あとは音楽です。
いやはや良曲揃いですねv(`∀´v)

「物語の旋律」、「琴線」、「誰の為に」はシリアスな場面で。
「一日一膳」、「銀子式」は日常を象徴する曲で。
「六道の辻」、「鳴動」はピンチの時に。
「Long for …」は最後の締めの最高の歌として。

特に最後の「Long for …」が流れる場面は、物語の収束と終焉に相応しい場面で
主人公の「お前は 人の世界にあってはならないものだ」というセリフと共に、
真っ青な空に吸い込まれるように駆け昇って行く絵が最高でした・゚・(ノД`)・゚・

一方で今作は私の読解力が足りないのか、作中の説明不足なのか
明確な答えが示されて無いようなところがあって、本当の意味でスッキリしないところもありました。

また、物語の発端となっている天女の扱いが少し不満です。
あまりにも救いがないように思えて仕方がないです。
結局最後も、主人公達から はなむけの言葉すらなかったしね(;´Д`)

銀子さんが言ってくれてるとはいえ、さよならの一言くらいは欲しかったです。

■まとめ■
各メインヒロインの攻略を通じて、御奈神村に伝わる数々の伝説の謎解きを行いながら
やがてそれらは一つへと収束して行き、根本である真実に辿り着くと。

この辺の主人公の推論と プレイヤーによる謎解きの楽しみが面白いですね。
色んな場所に、また違う角度から 限られた日程を過ごす事で見えてくるものがあるし。

この辺の伝説に思いを馳せる神秘感とコミカルな日常、命の危険に巻き込まれるシリアスな展開など
変化に富んだシナリオが面白くて「クリアするのが勿体無い」と思えるくらいでした(;´Д`)ハァハァ

でも 一方で、謎のままに終わってる部分が消化不良な気分にさせて
せっかくの綺麗な真エンディングを手放しで喜んで迎えられなかったのが残念です。

黄昏のシンセミア 初回限定版

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  • 出版社/メーカー: あっぷりけ
  • メディア: DVD-ROM


■ここがよく分からない■
以下、完全にネタバレ。

★天女の次女が残していった分は結局どうなったの?(;´Д`)

天女の長女の核は、皆神家に同じ顔をした子孫が生まれてくることから、
体内で核の相続があり、彼女の夫が娘に使ったのは想像できる。
もしくは父親は使わずにとって置いたが、父親の死後に娘が取り込んだ。

核があるので羽衣部分はゼロでも、その内に時間経過とともに回復すると。
だから歴代の長女には体内に核と、池に撒いたのとは別の 復活した羽衣部分を持ってる。
家宝として伝わってきている青い変幻自在の石は核から補充された羽衣。

粉末にした薬の方は池に撒いたのは作中でもあった通り。
で、問題なのが天女の次女分の方の扱いが分からない。

次女のも粉末状にはしたが、羽衣部分を渡しただけで核はない。
羽衣部分は私は端末という認識なので、粉に次女の遺伝情報が含まれているからといって
それがどうなのか?っていう点。

不老不死の効果は核を持つ登録情報者に、羽衣部分が新陳代謝を永続化して行う話だったので
次女の羽衣粉末だけを貰っても意味がないんじゃ?(;´Д`)

それとも娘に、長女の核と 次女の羽衣粉末を飲ませたのかしら?
これだと「もしも別の子を作ったりしたら~」とあるように長女以外は次女の姿をした
娘が生まれてくるという話になるね。核が次女の羽衣を認識して遺伝情報として吸収と補完で。

「長女の核」と「長女の羽衣」と「青年の遺伝情報」が揃って初めて不老不死が成立。
しかし実際は「長女の核」と「次女の羽衣」だったので不老不死は成立せずに血脈には
核に登録された青年と長女の遺伝子情報と、羽衣からは次女の遺伝情報3つ残されただけ。

皆神家の血脈は必ず母と同じ顔した長女が生まれてきて、当世では発現はしなくても
青年と次女の遺伝情報も代々受け継がれる。

けれど核が受精時に情報を書き換えてしまうために女児ばかりになると。
主人公は特異な存在で、男児が生まれるのは珍しく、その場合は
夫だった青年の遺伝情報で形成されている。

…こんな感じで自己補完してみた(;´Д`)
この辺、全く説明や描写がないのでしっくりこない。
個人的には次女の粉末は本編から削除しても物語的には全く関係ないと思うんだけどね。

長女の核に、実は家族情報の妹の次女の遺伝情報も含まれていて
たまに発現して次女と似た娘が生まれるみたいな説明の方がシンプルな気がする。


★赤い石の扱い。
天女の血と呪い(命令)と、青い池の羽衣の粉末が混ざって結晶化したもの。
天女が血を通して命令を与えられたのは、池の羽衣が元々長女のものだったから?

だから羽衣に命令を出せる。そして長女の命令を終了させることの出来るのは
夫だった青年の遺伝情報を持っている主人公のみ。池の羽衣の最上位の命令権は
青年になっている設定だったし。

で、問題なのは核の扱い。
そもそも池に溶けた羽衣粉末は皆神家の長女が持つ核が元。
そこへ天女の長女が呪いという命令を出して、不老不死効果を捻じ曲げる。
羽衣自体は元々長女のものだったので命令を認識して異常化させるようになる。

ただ、水に溶けただけの羽衣では効果が出ないので、命令を指令し続ける核が必要。
そこで二つ目の核を呪いの礎として次女似の人に伝えることにする。この人が岩永家の祖らしい。

そういうわけで岩永家は元々は皆神家の血脈で分家筋にあたる。
同じ天女の長女が持っていた核をそれぞれが引き継ぐ。
核と青い羽衣を持つ皆神家と、赤い核のみ持つ岩永家。

ここで疑問が。
曰く付きの赤い核とはいえ、核は核。核から羽衣は復活しなかったのか?という点。
天女が肉体維持に使った分はいずれ回復するはずだけど。

それか身体に呪いの発信源として埋め込んだ「だけ」で、羽衣使用の登録をさせてないから?
これなら血脈に伝わるだけで、羽衣としての機能は無いので、性別が自然選択になったのかなぁ。

天女を看取って核を受け入れた次女似の姿をしている人は皆神家からの女児で岩永の祖。
始祖が次女と似ているからといって後の子孫は赤い核を受け継ぐだけの皆神家の遺伝情報が
希薄な分家筋でしかない。正確な次女似の女児が生まれるのは皆神家の長女が出産した
二女目と考える。核に正確な生体データが記録されててそれが再現できるのは
受け継ぐものだけだろうし。

岩永家に嫁いだ皐月さんも当然、元は皆神皐月。
歴代のさくやから生まれる長女はさくや似。二女が生まれた場合は次女似になると想定。
岩永家にそっくりな次女似が勝手にポンっと出てくることは考えない。
翔子が皐月さんに似ているのは単に親子だからと解釈。

で、シンセミア編で妹のさくやが実は幼い時に赤い石を集めていたのが判明。
赤い石を集めるのは赤い核を受け継ぐ子孫という設定なので、皆神と岩永に分かれた家が
どこかで再び交わって、赤い核が移動したと考える。

核が幼少時のさくやの中にあるので、赤い石を集めようとする。
理由は羽衣を異常化させて呪いを遂行させるため。
赤い石が多いほど力が強くなるのでより集めようとする。これも分かる。

核から呪い命令 → 赤い石が青い羽衣粉末へ異常化命令 → 青い羽衣粉末持ってるものは狂う。

赤い核があったからこそ、川辺で青い羽衣粉末起源のがミズチ来たときに守られて
水流はさくやのまわりを避けて素通りする。血液繋がりの子孫ってだけ保護される存在なら
そもそもプロローグの山なんかで襲われないしね。赤い石を集めている翔子も狙われているし。

よって赤い核を持つものは山童から守られて、散らばった赤い石を多く集めるほど
異常化して狂わせる力が増す。

正気に戻ったさくやが濁流に飲み込まれて、助けようとした主人公も死亡。
それを蘇生させるために二人の母親が核を二つに分けて兄妹に与えて蘇生。
蘇生に羽衣の力を回したので濁流から身を守れずに母親が身代わりになった。

石は青い石もそうだったように、寄生対象が死亡すると体内に広がっていたのが集まって
結晶化して次の持ち主を待つために体外に出る。体外に出た赤い石は主人公により
山の上のつり橋から撒かれる。

…赤い石はさくやから離れたが、赤い核はどうなったのか?
赤い核も外に出たのか。外に出たなら翔子が取り込んで、故に赤い石を集めるようになったのか。
でも赤い核をもつものは襲われないという前提で私は考えてるので、この辺がよく分かりません。

それともう一つ。赤い核がさくやにあったとすると、岩永家から皆神家に移ってきてるわけで。
代々の長女には最初の青い核と、二つ目の赤い核の二つが受け継がれることになるのか。
そんな設定で大丈夫なのか。それとも二つの核の作用により短命な一族になったのか?という点。

ほか、赤い石が集まり過ぎて、ヌエ化するのがちょっと分からない。
赤い石は赤い石だし、青い石は青い石で別個だし。

赤い石を獣たちが飲み込んでいるなら分かりやすいんだけど。
獣や人外が飲み込んだのは青いやつだよね?赤い石を飲み込むのは人間の方。

それとも赤い石が集まろうとする性質で、完全に集まると青い石で狂った生物を合成して
人々を圧倒的な力で直接的に手を下すほうが効率的だという考えからそうなったのかしら?q(`∀´;q)


…どうも今作は色々と説明不足というか、もう少し設定をシンプルに出来なかったのかというのが残る。
何でクリア後になっても、こんなに悩まされるのか…頭痛が痛いです\(^o^)/

まぁ、長々と自分が思った疑問点と、自己補完を考えてみたけど、まとめると三点。

次女が羽衣の一部を残して行ったのがややこしい。
核が二つあるのがややこしい。
赤い核は結局どこに行ったの? という点。

いっそ、天女の次女が黒幕だった方が分かりやすい構図だった気がします。
結局は謎だけを ばら撒いて、無責任に天へ帰っていっただけの気が(;´Д`)


こんなところです(;´Д`A
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